古い家もヴィンテージ
今年も高野山へ歩いて登ろうと出かけました。
しかし、6月の大雨で町石道の一部が流されて通行止めとのこと、結局途中まで電車で行って矢立茶屋からルートに入る3分の1の行程となりました。
事前の情報収集は大切ですね。
最近感じる住宅の変化として、リノベーション(大規模リフォーム)の増加があります。
以前は古い家を直すなら建て替えたほうが手っ取り早いという考えが主流で、スクラップアンドビルドが当たり前でした。
世界的に見ても先進国で日本の新築建築棟数は突出して多く、既存住宅の売買が少ない状況でした。
それが今では中古住宅を買ってリノベーションという事例が増えてきました。
原因として、生活者の皆さんの意識の変化があると思います。
今の若い人たちにとって「中古(ユーズド)」に対する抵抗が少なくなったことが大きいと思います。
古着や鞄等、気に入ったものであれば新品にはこだわらないようです。
その中でも価値のあるものはヴィンテージと呼ばれて高価で取引されます(例としては希少なジーンズなどがあります)。
中古住宅のヴィンテージは古民家です。
日本の伝統的な建築は釘や接着剤を使わずに骨組みを造ってきたので移築が可能でした。
古来から良い建物は茶室や門を含め売買されて移築されてきました。
これから古民家の価値がもっと見直される時代が来て欲しいと願っています。
世界に誇れる文化ですから。
-ORINAS MAGAZINE2024年1月号より-