市町村が実施する耐震診断の「現地調査」とは?

以前、地震に備える第一歩として、今住んでいる家の耐震診断を受けてみてくださいとお伝えしました。今回はその耐震診断でどのような事をチェックするのか、「現地調査」についてお話します。

建物の調査・診断

各市町村で耐震診断の申込みをしていただくと、「木造住宅耐震診断士」という資格を持つ建築士さんが現状の建物の調査・診断を行います。

調査は通常1~2時間程度で、重点的に確認するポイントは構造に関わる以下の2点です。

①荷重を安全に支えているか
②耐力壁が有効に働く状況か

床下に入って基礎の形状や土台・床束の状態、筋かいに金物が付けられているか、湿気がこもっていないか、白蟻の被害は無いか等を確認します。

また、天井裏にも入って柱・梁の組み方、耐力壁の位置・納まり等、耐震性に直接影響を与える部分を確認して建物の構造を把握します。

その他にも、屋根や外壁、水廻りなどの状況や劣化している箇所はないかチェックします。

そして後日、調査内容を基に診断した結果を担当した建築士さんが報告してくれます。

各市町村の耐震診断は簡易的な診断なので大まかな傾向をつかむ程度になりますが、その結果によって問題点を把握できて、補強方法をどのようにするかも判断できるので、受けておくと良いと思います。

 

設計部 金岡

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