地震に備える第一歩「耐震診断」

 今年の1月に発生した能登半島地震は、皆さんもまだ記憶に新しいかと思います。私たちが暮らしている和歌山県でも、南海トラフ地震が近い将来必ず起こると言われているので他人事ではありません。
 今回は、そのような地震に備える第一歩として、住宅の「耐震診断」についてお伝えします。

無料耐震診断

各市町村では“無料”で耐震診断を実施してくれる制度があります。
いくつかの条件を満たす必要はありますが、お住まいの地域の役場(建設課など)で申込みをして、診断を受ける事ができます。

無料耐震診断では、「木造住宅耐震診断士」という資格を持つ建築士さんが現状の建物の調査・診断を行います。
(私もその資格を持ってるため、耐震診断に行く事もあります。)

調査は通常1~2時間程度で、床下や天井裏を覗いて確認したり、屋根や壁、基礎などの状況や劣化している箇所はないかチェックします。

そして後日、診断した結果を担当した建築士さんが報告してくれます。

診断は評点で「4段階」に判定

耐震診断の結果の評点が“1.0未満”の住宅は、耐震補強設計・耐震改修工事などを行う場合に補強設計費・改修工事費の補助制度を利用する事ができます。

こちらもいくつかの条件を満たす必要はありますが、最大で116万6千円(工事費のみの場合は上限50万円)の補助金を受ける事が可能です。

最後に

必要な条件を考慮すると補助金を利用して耐震改修工事まで行うのは正直ハードルが高いと感じられる方も多いと思いますが、今住んでいる家の状態を知っておく事はとても大切です。
まずは各市町村の耐震診断を受けてみてはいかがでしょうか?

 

設計部 金岡

-ORINAS MAGAZINE2024年9月号より-

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