夏をやり過ごす

今回は、夏の家について考えてみます。

「家のつくり様は夏をもって旨とすべし」とは有名な吉田兼好の言葉です。
昔は、冬には炭を燃やして暖を取ることは出来ましたが夏に涼を求めるのは至難の業でした。
先人たちは建物を風通しよく造り、打ち水をして体感温度を下げる工夫をしてきました。

ところが温暖化で夏には普通に30度を超えたり、35度を越える酷暑も続きます。
熱中症を避けるためにはエアコンを上手に使うことも必要です。
そこには、現代の夏に適した家の造り方があります。

効率的に室内の温度をコントロールするために壁や天井の断熱性能を上げて隙間風を無くします。
一度エアコンで冷やした空気を出来るだけ長持ちさせて家の中で循環させることができます。
また、窓や庇の工夫で日射を遮って熱を室内に取り込まないことも大切です。

新築はもちろん、リフォームでも「省エネで快適な家」は実現できます。
ただ、設計段階から考えてゆく必要があります。

-ORINAS MAGAZINE2023年8月号より-

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